☆繁盛するお店や会社を作るための戦略
それでは次に個人専門店や個人専門会社のが行うべき戦略についてご紹介します。 次の3つの要素を考えて下さい。
1、「あなたの考える」お客様は誰ですか?
2、「あなたの考える」お客様をどこから奪うのですか?
3、「あなたの考える」お客様があなたのお店に来てくれる理由は何ですか?
以上の3つの要素が「はっきり」と口に出てくる人は大丈夫です。その3つの要素をあなたのご家族やご友人などに聞いてもらってアドバイスをいただくと良いでしょう。
しかし、以上の3つの要素がはっきりと口に出てこない「あなた」は今から一緒に考えていきまょうね。
一つ目の例として牛丼の「吉野家」と「すき家」を考えてみましょう。 吉野家(よしのや)は、牛丼を主力商品とする、大手外食チェーンストア(牛丼屋)。
株式会社吉野家ホールディングス(略称:吉野家HD)の子会社・株式会社吉野家(英: Yoshinoya Co., Ltd.、略称:吉野家)が、同店の運営企業である。日本国内における牛丼チェーン店舗数では2008年(平成20年)9月末以降、すき家に次いで第2位である
すき家(すきや)は、株式会社ゼンショーが経営する、日本国内店舗数最多の牛丼チェーン店。 2010年12月末時点で、47都道府県・合計1,530店舗を展開している。店舗の看板には屋号とともに、「牛丼」と「カレー」の文字が使われており、牛丼とカレーが主力商品となっている
のですね。
吉野家もすき家も牛丼では有名なのですが、どうも最近は「すき家」の方が勢いがありそうな気がしています。 考えられる理由としては「女性が入りやすいお店」という視点で考えると「すき家」に軍配があがるからです。単純に考えて男性と女性の数が同じだとすると「吉野家」にいるのは男性中心、「すき家」にいくのは男性と女性が同じ位だとすれば、「すき家」に軍配があがるのは当然の結果ではないでしょうか。では、なぜ「すき家」に女性が行くのでしょうか?
その大きな理由の1つとしては「サイズ」があります。 すき家の牛丼のサイズは
http://www.sukiya.jp/menu/
というすき家のHP(ホームページ)を見てみると、「ミニ」「並」「肉1.5盛」「大盛」「特盛」「メガ」の6サイズ有ります。
それに対して「吉野家」の牛丼のサイズは
http://www.yoshinoya.com/menu/don/gyudon.html という吉野家のHP(ホームページ)を見てみると、「並盛」「大盛」「特盛」の3種類です。 女性というものは「人目」を気にする人が多いのです。
自宅で自分一人だけで食べているときは良いのですが、牛丼の店で他人の目があるときに、どんぶりを「ガツガツ」と食べているようには見られたくないのです。ですから、おちょぼ口で「しおしお」と食べても大丈夫な「ミニ」があるすき家に行くのです。
すき家は戦略としては「上手」であると私は感じています。もともと「牛丼」は吉野家さんが大衆的な外食としてのイメージを作り上げていた分野です。お客様の数はたくさんいます。その分野で吉野家が取り込むことが出来なかった「女性」を取り込んで今も成長し続けています。
以上の例を最初の3つの要素に立ち戻って考えると、 1、「あなたの考える」お客様は誰ですか? 2、「あなたの考える」お客様をどこから奪うのですか? 3、「あなたの考える」お客様があなたのお店に来てくれる理由は何ですか? では 1、「すき家の考える」お客様は誰ですか?→吉野家さんが開拓した牛丼ファン。 2、「すき家の考える」お客様をどこから奪うのですか?→女性ファンを開拓して一緒に来る男性も引き込んでいく。 3、「すき家の考える」お客様があなたのお店に来てくれる理由は何ですか?→他人の目が気になるという「心の欲求」を満たしているから来てくれる。 という回答例になりますね。
次の例を考えていきましょう。 少子高齢化の影響もあり、最近の若い世代に飲まれるお酒の量は減り続けています。特に「ウイスキー」は減っています。なぜならば、宴会で一次会(一軒目のお店)では、ビールやチューハイの需要が多く、一軒目の店から「アルコール濃度が濃いウイスキー」を飲む人の割合はあまり高くありません。ウイスキーを飲むのは「二軒目や三軒目のお店」というのが、かっての定番のような感覚でした。
日本国内での「ウイスキー」といえば、「サントリー」です。サントリーは考えました。一昔前のようにサラリーマンが二軒目や三軒目のお店に「はしご酒」をする時代は終わってしまった。
これからは一件目のお店でウイスキーが飲まれるようにしよう、そして今までウイスキーを飲む習慣がなかった若い世代をターゲットにしよう、という戦略を考えに考え抜いたのです。その結果が
http://www.suntory.co.jp/whisky/beginner/drink/highball.html というサントリーのHP(ホームページ)にあるハイボールです。 ある程度の年齢の方ならば昭和の時代のハイボールを思い浮かべるかもしれませんが、今の平成時代のハイボールはあきらかに「ライト」つまりアルコール濃度は低いです。その代わりにビール代わりに「乾杯」のお酒として1杯目のお酒として飲んでもらえるような戦略を練り上げました。ビールがどのお店で飲んでも同じ味であるように、ハイボールもどのお店で飲んでも同じ味であるように「マニュアル」も徹底したのです。
その結果サントリーの大戦略として生まれたのが
http://www.suntory.co.jp/whisky/kakuhigh/sugoi/more.html のサントリーのHP(ホームページ)、
つまり
という宣伝ポスターイメージに凝縮された情報です。以上のポスターを左クリックして頂くとサントリーの深く考え抜かれた戦略ページに異動することが出来ます。
1、まず、ターゲットをお酒の味がわかるようになった30歳台男性に絞り込み、
2、乾杯、つまり一軒目の1杯目のお酒になるように、
3、そのための手段としてジョッキスタイルでビールで乾杯と同じライト感覚で飲むことが出来るように「親指ジャストフィットOJF」という言葉が当てはまるハイボール用の特製ジョッキを作り出し、生ビールのように2杯目、3杯目が飲めるアルコール濃度にして、「炭酸・温度・レモン軽絞り」を徹底して全店舗同一規格の「ハイボール」を作り出したのです。
結果は「大ヒット」商品となりました。
このページの一番最初に「あなた」にお聞きしたご質問を思い出してください。
1、「あなたの考える」お客様は誰ですか?
2、「あなたの考える」お客様をどこから奪うのですか?
3、「あなたの考える」お客様があなたのお店に来てくれる理由は何ですか? に対応させると 1、「サントリーの考える」お客様は、お酒の味が分かるようになった30歳台男性。
2、「サントリーの考える」お客様を、一杯目の乾杯市場から奪う。 3、「サントリーの考える」お客様があなたの商品を買ってくれるのは2杯目3杯目も飲める軽さ。
という要素となります。 結果として 2011年1〜5月の販売が前年同期比76%増の124万ケースを売る大人気となっています。飲食店での採用も急拡大しており、角ハイボールを提供する店舗数は5月末時点で9万点店となり、2010年12月から3万店も増えています。
そして、今の「デフレ」「世界同時不況」「日本の少子高齢化」「2011年3月11日東日本大震災」などの要因をもとともせず、サントリーは過去最高収益を今現在更新中です。
まさに「ハイボール」が大成功となったわけですね。 こういう事例は他にもたくさんあります。 「あなた」もマネして続いていきませんか。
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6.繁盛するお店や会社を作るを見てみる。